自然観察会の報告
安倍峠自然観察会

三宅 隆

最終更新日:2007年9月20日



 11月5日、参加者30人で安倍峠の自然観察会を実施しました。JR静岡駅に8時に集合し、7台の車に分乗して、梅ヶ島温泉を経由して安倍峠へ向かいました。

 実は、安倍峠に通じる林道は、土砂崩れの復旧工事のため、ここ数年間通行止めとなっており、今年10月にやっと復旧開通したばかりなのです。

 当日は、天候にも恵まれ、紅葉真っ盛りの林道を登り、安倍峠手前の駐車場に車を置き、講師の杉野孝雄先生から、カエデやこの周辺の植物の説明を聞いた後、林道を歩き始めました。途中、フジアザミやリンドウ、イワシャジンなどの可憐な花を見ながら、又、色づいた様々な種類のカエデの葉の違いを勉強しながら、ゆっくりと自然観察をしました。

 林道沿いで、時期はずれの鳥の囀りが聞こえました。なんと外来種のソウシチョウの声です。このソウシチョウ、原産地は中国ですが、飼い鳥として輸入され、逃げ出した個体が増え、県内でも、富士山や天城山周辺などでは、日本の野鳥をしのぐほど増えており、ウグイスなどの国産種との競合が心配されています。

 クマ出没注意の看板の所からサカサ川へ入り、川沿いの山道を、ゆっくりと歩きました。

 安倍峠周辺は、オオイタヤメイゲツというカエデの大木の群落で有名なのですが、残念ながら紅葉はすでに終わっており、落葉していました。

 参加者の興味は様々で、色々なモミジの葉を拾って観察する人、双眼鏡で野鳥を探す人、動物の足跡や糞を調べる人、タモを使って水生昆虫を採る人、ハンマーで岩石を割って調べる人など多岐にわたっており、人間観察も結構楽しいものでした。

 安倍峠下の小さな広場で昼食。付近はシカの採食跡や糞、足跡がいっぱいでした。昼食後さらに観察しながら林道を駐車場まで戻りました。途中でゴジュウカラ、エナガ、コガラなどの野鳥の群れが見られました。シカの群れを見た人もいました。午後は、やや薄曇となり少し寒くなりましたが、それでも全員無事に観察会を終了しました。

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登録日:2007年9月20日


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