活動報告 第6回自然博推進協総会の報告 |
発行:2000/07/09
伊藤 二郎
(自然博推進協代表)
さる4月14日(土)13時半〜16時半に亘り、静岡県女性総合センター「あざれあ」第三会議室において、本会の第6回総会がほぼ満席という盛況のもとで開催されました。今回はあらかじめ出欠の連絡をお願いし、会場定員を上回らないように配慮したうえで一部の席を一般聴講用に開放しました。 2月10日(土)の静岡新聞、2月22日(木)の中日新聞などに発表された、県企画部の平成13年度方針、すなわち、「自然学習・研究機能調査事業費」が計上されたこと、および「IT」を活用した仮想博物館の検討などについて、検討委員の人選や検討委員会の日程設定などが進められている状況下での総会であったうえ、静岡新聞(3月27日)の県内総合イベントでの広報もあり、参加者の関心も高かったものと推察されます。県政策企画室の前田室長、村上主幹・寺井主査にも来賓としてご臨席願い、記念講演を拝聴していただきました。 会場では、前年度総会で提案され、編集委員会を組織して年度内発行をめざして編集を進めた「しずおか自然図鑑」(四六版、192ページ、カラー写真595、図版7、定価1,800円)の披露を兼ねた特価頒布(1部1,500円)も行われ、参加者の多くが早速入手され、「県下の自然を総合的に紹介した近頃にない見事な図鑑」といったお褒めの言葉を頂きました。 記念講演について 総会議事前の公開記念講演は、ミュージアムパーク茨城県自然博物館館長、中川志郎先生にお願いして、「自然史博物館の役割と在り方」と題して約90分お話しいただきました(スライドによる説明を含む)。ご講演に先立ち、司会の三宅委員から中川先生のプロフィールが紹介されました。 中川先生は宇都宮大学獣医畜産科をご卒業後、東京都立上野動物園に勤務され、ロンドン動物学協会への研修留学ののち、飼育課長として初来日のパンダ(上野動物園)、コアラ(多摩動物公園)の飼育プロジェクトを指揮されました。その後、都立多摩動物公園長、都立上野動物園長を歴任され、東京動物園協会理事長を経て1994年より茨城県自然博物館長のほか、日本動物愛護協会理事長の要職に就かれています。また、日本博物館協会の副会長として、“「対話と連携」の博物館”(市民とともに創る新時代博物館)を纏められるなど、動物愛護や自然保護、博物館運営の諸分野で巾広い活動を進められています。 中川先生は、年度始めの超多忙の中をわざわざ、本県の博物館づくりのためにお出でくださり、「県立自然史博物館を創ろう!」と活動している私たちのために、極めて適切なご助言とお励ましを頂きました。ご参会の皆さんともども深い感銘を受けたことを報告し、先生に厚く御礼申し上げます。なお、先生の御了解を得て、ご講演の要旨を本誌の冒頭に掲載させて頂きましたので、ぜひお目通しください。 総会議事について 議事に先立ち、前田幹夫政策企画室長(新任)のご挨拶と、本年度の博物館関連事業についてのご説明をいただきました(事務局だより1・2を参照)。また、天野 一県会議員のご挨拶では、この事業が軌道に乗れば、数年後には博物館設置が実現するであろうという明るい見通しを述べられました。 記念講演後の総会議事は、和田秀樹議長(静岡県地学会)のもと、前年度活動報告を伊藤二郎(静岡植物研究会)が、前年度決算報告を伊藤通玄委員(静岡県地学会)が、同監査報告を逢坂興宏監事(静岡大学農学部)が行ない、いずれも異議なく了承されました。 引き続き、本年度活動方針(案)の提案を池谷仙之委員(静岡県地学会)が、予算案の提案を伊藤通玄委員(静岡県地学会)が行ないました。本年度活動方針案では、これまでの活動方針に「しずおか自然図鑑」の頒布を通じた博物館設立運動の強化、自然博推進協ホームページの充実などが追加されており、予算案については、
次に会則の一部改正案が伊藤通玄委員から提案され、主要な改正点は、
会則の一部改正案が承認されましたので、これに則して本年度役員案の提案があり、次の通り承認されました。 代 表 伊藤 二郎 副代表 池谷 仙之 三宅 隆 運営委員 板井 隆彦 伊藤 通玄 柴 正博 杉野 孝雄 杉山 恵一 高橋 真弓 湯浅 保雄 会計監事 逢坂 興宏 諏訪 哲夫 最後に「しずおか自然図鑑」の頒布活動について柴 正博委員から、具体的な提案と協力要請があり、「しずおか自然図鑑」の頒布活動を通じた会員拡大と、博物館設立運動の強化に取り組むことを確認して総会議事を終えました。なお、記念講演参加者は、来賓3名、個人会員61名、団体会員10団体、一般9名、総会議事への参加は、個人会員45名、団体会員10団体、委任状23でした。 |