自然観察会報告 引佐でカタクリとギフチョウの観察会 足立 京子 |
4月1日(日)静岡駅南口 7時30分、3台の車で出発。天竜二股で1人合流。参加人数は16名でした。 天候も晴れ 寒くもなく暑くもなく、とても心地よい観察会でした。 ギフチョウは見る事が出来るか判らないような事を聞いていましたが歩き始めてまもなく姿を見せてくれた。その後、ずっと歩く道沿いで見られました。ふわふわ飛ぶのが♂で、重そうに飛ぶのが♀だそうです。カタクリは、よく写真集で見るような群生ではないけれど、歩いている間中ちょこちょこと姿を見せてくれました。群生のカタクリも美しいけれど、山道をずっと見守るように咲いてくれているささやかなカタクリも山道をわくわくさせてくれてうれしかった。 カタクリもギフチョウも、歩いているにずっと見られるなんてものすごくラッキーでスペシャルな観察会だったのではないでしょうか? 一般の方も 何グループか会いました。ギフチョウとカタクリの写真を撮りたくて粘ってる方にも会いました。地元では、有名なのでしょうと思ったのですが、地元から参加の野澤利治さんは初めて来たといっていました。 杉野さんが資料を作ってきてくださいました。カタクリはユリ科の多年草で20年生きるそうです(花をつけるのは15年〜20年)アリがカタクリの黄褐色の種子の端にあるエライオソームという附属体に惹かれて、巣穴に運び種子散布が行われているそうです。歩いている途中で蛇紋岩地帯なので貧栄養の土地と何度か耳にしました。貧栄養だから、背の高い植物がはびこらずギフチョウが食すカンアオイが消滅することなく、ギフチョウも生き続けることができるのだろう。カタクリも少々色は薄いのですが、ささやかさが強調されているようでした。その貧栄養の土地の中でひと際目立ったのが、大きなホオノキです。ホオノキは貧栄養でもあんなに大きくなるのでしょうか?と疑問が残った。 引佐で見られた生物は(見たもの順) 植物 ホオノキ・カタクリ・リョウブ・イヌツゲ・ヌオウスミレ・タチツボスミレ・メギ・アカマツ・アラカシ・ヤブニッケ・モミジイチゴ・スズカアザミ・ドウダンツツジ・クロモジ・ヒメカンスゲ・サンショウ・シブカワシロギク・ヒメカンアオイ・シブカワツツジ・アケビ・ノイバラ・シマジタムラソウ・ネササ・マンサク・イヌツゲ・フモトスミレ・キキョウ・ホウチャクソウ・ホソバシュロソウ・サルトリイバラ・ヤマガシュウ・ソヨゴ(モチノキの仲間)・ガンピ・シュンラン・ヤマトイモ・ナガバノタチツボスミレ・コウヤボウキ・ヒメハギ・シキミ・イヌガヤ・シブカワニンジン・ツチグリの仲間 昆虫 コツバメ・ヒオドシチョウ・ギフチョウ・モンシロチョウ・キチョウ・ミヤマセセリ 鳥 ヒヨドリ・トビ・ホオジロ・ウグイス・ハシボソカラス・メジロ・アオゲラ・アオゲラ・シジュウカラ・ヤマガラ・イワツバメ・ホオジロ・キセキレイ・(ホオジロの巣) 哺乳類 イタチ 両生は虫類 カナヘビ その他 ハチの巣 時間があったので、帰りに熊の里に寄りました。ここで見られた生物は(見たもの順) 植物 ニオイタチツボスミレ・スギナ・フキ・ハナニラ・アカミタンポポ・セイヨウタンポポ・カラスノエンドウ・ショウジョウバカマ・ニリンソウ・ヒメオドリコソウ・カキドウオシ・オオイヌノフグリ・キランソウ・ 昆虫 ヒオドシチョウ・モンシロチョウ・モンキチョウ・ベニシジミ・ヤマトシジミ・ヒメウラナミジャノメ・ヒゲナガカワトビケラ 鳥 イワツバメ・セグロセキレイ・ツバメ・ホオジロ・キセキレイ 魚類 フナ・カワムツ・ニジマス 両生は虫類 イシガメ・トカゲ 参加したみなさん勉強熱心でした。私のメモに抜けているものがあったら。お知らせください。 |
自然史しずおか第17号の目次 自然史しずおかのindexにもどる Homeにもどる 登録日:2007年9月19日 NPO 静岡県自然史博物館ネットワーク spmnh.jp Network for Shizuoka Prefecture Museum of Natural History |